お米づくりの88の工程(現代版)の工程1,2の内容です。
ちなみに僕は、土木工事のプロではありません。
師匠や、近くの農家さんの見よう見まねで、自分でできる範囲でおこなっているということを予めご了承ください。
前提として、僕が今、耕作させていただいてる田んぼはこのような状況です。
- 借りている田んぼは湿田で排水性が悪い
- 陽当たりが良いとは言えず収量が多くない
- 農家さんが手放しやすい田
- 放棄地だった田や、放棄地になる予定だった田を借りている
- どの田んぼもメンテナンス不足
これらの状況を踏まえ、これからお話する暗渠工事、水路、排水路掃除が必要でした。
Contents
暗渠(あんきょ)工事
目的:田んぼの排水をよくする
内容:田んぼに溝を掘り、穴の空いたパイプを田んぼに埋め込む
水は低い場所に集まるという性質があるため、溝を掘ることで田んぼの土の中の水分を集めることができます。
その集まった水を菅に流し、田んぼの外へ排水することで土を乾かすという仕組みです。
工事の途中では、ユンボで溝を掘るだけで、どんどん水が溜まっていきます。
<作業工程>
実際の作業工程は以下のような流れになります。
- バックホーで溝を掘る
- コルゲート菅を設置する
- 排水パイプ(出口)を設置
- もみがらを敷き詰める
- 土を埋めもどす
簡単に言うと、溝掘って、パイプを埋めるという作業になります。
まずは暗渠の溝を掘るためのバケットに交換します。
普通のバケットは横幅が大きく、無駄な大きさの溝を掘ってしまうことになるため、暗渠専用の横幅が小さいバケットに交換します。無駄な場所を掘ってしまうと、田んぼを深くしてしまうリスクがあるだけでなく、埋めもどす手間が増えたり、パイプを覆うもみがらの量が増えてしまうため、必要最小限の溝を掘る必要があります。
コルゲート管を埋設する位置を決めたら、田んぼの水が湧く場所に向かって溝を掘ります。
コルゲート管にはたくさんの穴があいているため水を通すことができるようになっています。別の農家さんのマネですが、コルゲート菅の目詰まりを防ぐために、寒冷紗を巻いてみました。
もみがらの袋は重いうえに大量に使うため、このようにユンボで抱えて運ぶと一度に多くのもみがらを運ぶことができます。重いもみがらの袋を持って、軽トラを往復する労力を軽減することができます。
パイプ出口でしっかり水が排水されていることを確認し、埋め戻して完了!
水路の泥上げ・排水路掃除
目的:田んぼの排水をよくする
内容:土が落ちて浅くなった排水路を元に戻す
ユンボで土をかきあげていきます
上げた土はすべてあぜに置き
あぜの補強も同時に兼ねます
2019年の作業の様子。
排水路の上げた泥を、田んぼの低いところへ入れて田んぼの水平をとろうとしています。
水が湧いているのか、じくじくといつまでも乾かない箇所であり、高さも低かったため、掃除のついでにその土を入れてみました。今年どうなるか楽しみです。
まとめ
田んぼの排水性をいかに良くするか
田んぼは水をためることも大切ですがそれ以上に排水することも大切です。
乾いて欲しい時に田んぼが乾かないと、いくらいい穂がなっていたとしても稲刈りができません。
田んぼが乾く冬の時期にいかに田んぼを整備できるかで秋の稲刈りのしやすさが変わってきます。