88の工程

育苗ハウスの水平出し

お米づくり88の工程の6番目
「育苗ハウスの水平出し」について説明します

育苗ハウスとは?

苗を田植え時期まで育てるハウスです

種蒔きが終わり芽が出始めるころから
苗はハウスに移動して育てられます

どんな風に苗を育てるの?

水を張った育苗ハウス

育苗ハウスでは「プール育苗」という方法で管理しています
文字通り、ハウス全面を浅いプールにしてしまうという方法

苗にとって水がとても必要な時期なので、最初から水に浸しておけば安心です

苗の様子

実際に苗が並ぶとこのような景色になります

プール育苗のメリット・デメリット

水管理が楽

最初から水に浸してあるので、毎日水やりをしなくてもよいというメリットがあります

・地面の水平がシビア
・ビニールシートのコストがかかる

とにかく地面を水平にするということが何より重要になってきます

深いところでは苗が沈んで息ができなくなってしまいます
逆に高いところは水があたらず、乾いて枯れてしまいます

どの程度の水平が必要か

目標は「±2cm」
これを達成できれば、ほとんど何も心配なく
苗箱を並べることができます

これを外れてしまうと、
高い部分には苗が置けなかったり
低い部分には底上げする板をはさんだり
という作業が必要になり、作業効率が下がってしまいます

水平のとりかた

 

レーザーを使って確認
水糸を張って確認

では実際にどのように水平を作るのか

正直、土の地面で±2cmの水平を出すのは至難の技です

ここでは、人間の目視では限界があるため
レーザー光線と、水糸を使ってならしていきます

高いところを鍬で削り、低いところへ持って行く
地面をならしながら、高さを確認し
これを繰り返すという作業です

水平!だといいな

しかし、たいていの場合は素人がちょこっとやる程度では
水平にはほど遠い結果となります

3年チャレンジしましたが、いまだにきれいに水平をとることができていません

水平とはよく言ったもので
水は地面に対して必ず平行になります

ビニールを張ること自体の手間がかかるため
水を張って確かめるということは
できないこともないですが、時間と負荷の都合上
避けたいところです

できれば一発で水平を出したい!

そんな意気込みで望みます

こんな方もいます

育苗には様々な方法があります
もちろん、プール育苗だけなく
上から毎日水をかける方式もあります

昔ながらの田植えをする方は
田んぼに苗代をつくり、そこで種から苗まで育てます

また、同じプール育苗でも水平が問題になるため
育苗専用のハウスにしてしまい、コンクリートで地面を固めるという方も
いらっしゃいます

農家さんそれぞれで、地域やコスト等自分に合った方法で育苗していることがわかります

まとめ

・とにかく地面を水平にする
・自分に合った育苗を

・自分で食べる分だけしか育てない
・ハウス建てられない
・コストをかけたくない

という方は田んぼで苗代をつくる方法がおすすめです
また機会を作って書きたいと思います