お米作り88の工程(現代版)の8、「種籾の脱芒」についてお話します。
これから田んぼを初める人や初心者でもわかりやすいように、写真と動画を使って説明します。
こんな人におすすめの記事です。
- 種籾ののげとりについて知りたい
- どうやってのげとりをしているかを知りたい
- のげとりの写真、動画を見てみたい
種籾の脱芒(のげとり)とは種籾のヒゲをとること
のげとり・脱芒とは種籾のヒゲをとること
「脱芒」と書いて「だつぼう」と読みます。
普段から田んぼと縁がない方にとっては耳慣れない言葉かと思います。
簡単に言うと、種籾についてるヒゲのような「のげ」の部分を取り除くことを「のげとり」や「脱芒」と言います。
写真で見るとこのような感じです。
「のげとりの目的」何のためにやるの?
種まきをしやすくする
単純に理由はこれだけです。
のげがついたままだと、種まき時に出口などでひっかかり、均等にまくことが難しくなります。
特に機械でまく場合、ムラが出てしまうと大変です。
そのまま田植え機にセットして植えるため、タネが撒かれなかったところは、田んぼへ行った時も田植えがされないままになってしまいます。
僕は昨年、この脱芒作業をしなかったがために、種まきにとても苦労しました。
均等に播種することができず、手て修正することに。。。
本来、機械を使えば2時間程度で終えられるはずだった種まきが6時間かかる結果に。
脱帽作業の重要性を身にしみて経験することができました。
ムラが出てしまったため、手で播きしている様子。
写真を良く見ていただくと、芒がついた状態ということがおわかりいただけるかと思います。
どのように脱芒するの?
脱芒機という機械でおこなうことが一般的です。
少量であれば、袋の中で揉むことである程度とることもできます。
原理はとても簡単。炊飯器の釜のようなものの中に羽根がついていて、それがグルグル回ることで種籾同士が擦れ合い、芒がとれていくという原理です。
脱芒作業の様子
脱帽機 「みのるモミペット DB-52」という機械を購入しました。
自分が行う田んぼ分の種だけなので、この小さいサイズの機械がちょうどよいと判断しました。
が、1回に回せる量が4〜5kg程度で、種籾を入れ替えたりしてると、なんだかんだ5時間程度の作業になってしまいました。
途中は品種が混ざらないよう、注意します。
2019年の作業風景を動画にまとめましたのでご覧ください。
まとめ
種籾の脱芒について、知ることができたでしょうか。
種籾の脱芒は種まきをしやすくするため
ちなみにこの脱芒作業は「自家採種」をしているため、必要な作業です。
買った種はすでに脱芒されているため、この作業は必要ありません。
自分が前年育てた稲からとれた籾を、種にしてまた栽培することを「自家採種」と言います。僕はこうして毎年、命をつないでいくことに、大きな意味があると感じています。
こんな小さな一粒がまた、秋にはたくさんの穂を実らせます。
こうして、昔からお米作りが継続されてきたと思うと、感慨深いものがありますね。
今年もこの命がつがっていきますように!